実際のオーダー例
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コンパクト財布、上品パープルのクロコダイル札ばさみ 30106
2023/03/262010年から、2年に一度
お財布をご注文くださる
クライアントがいらっしゃいます。
長いお付き合いをありがとうございます。
その方をイメージさせるシックなパープルが、
最初のご訪問から
干支が一回りとちょっとしたところで、
入荷することができました。
しかもクロコダイルです!
長い長い革の探訪でした。
2010年ころといいますと、
きれいな色の革は
退色が避けられない状態でした。
ですから、ブルーやイエロー、ピンクなどを
ご希望いただきますと、
お探しすることが苦痛ですらありました。
当時そういう革は
せっかく苦労してお作りしても、
何年かすると恐ろしいほど
色が変わってしまいましたから、
そのことをご説明し、なるべく
他のお色に変えていただいておりました。
あらためて長い目で見てみますと、
現在では
海外のハイクラスの革が
入ってくるようになったこともありますが、
日本の革づくり自体もかなり変わり、
色の安定はすっかり改善されました。
喜ばしいことです。
本日のシックなパープルのお財布は、
このクライアントにお会いしてからずっと、
この方にもっともお似合いのお色だと
デザイナーが思っていたそのもののお色です。
やっとお作りすることができました。
色だけでなく、仕様に関しても
この13年の間に
キャッシュレスになったことで
お財布事情はずいぶんと変わりましたが、
それはこちらのクライアントにも
だんだんと影響してきました。
当初は驚くほどたくさんの
カードなどが入る長財布を
お作りしてきましたが、
ここ数回は、
どんどんコンパクトになっています。
今回の札ばさみには
珍しいご要望が入っています。
それは、
3枚目のお写真にあるレシートばさみ。
全体の大きさをなるべく小さくしたまま
どうやったら
うまくレシートが挟めるようになるか
よく考え、試作して確認しました。
この方のように
リピートオーダーしてくださる方は、
たいていほとんど、日常生活の中で
現在お使いのアイテムについて、
深く考えてくださいます。
もっと快適にするには?
もっと気持ち良い毎日を過ごすには?
と使う側からのアプローチを
話してくださいます。
そしてそれが
ひとつの形に定まる方もいれば、
毎回楽しみながら
新しい試みに挑戦する方もいらっしゃいます。
デザイナーはそういう方の中に
自分にはない考え方の道筋や
興味深い行動や
新鮮な解決策への道に触れ、
クライアントのみなさまを
深く尊敬するに至ります。
どんな難しいリクエストが出ても
ぱっと、できない、とお断りするのでなく、
まずとにかく
深く考えてから結論を出していくのは、
そういうことがあるからです。
長いお付き合いのみなさまに
心からの感謝を申し上げます。
今度のお財布がさらに福を呼びますよう。

バッグの複数使いまわしについて
2023/03/24気に入ったバッグを
ほぼ同時にいくつかお作りくださった
クライアントが、
最初にお作りしたバッグをお持ちくださいました。
あまりにきれいなので
「どれくらい使ってくださいましたか?」
とお尋ねしますと、
「あの時、同時に、毎日使うバッグも
ふたつ作っていただきましたから、
普段はそちらを使いまわして、
これは大好きなバッグなので
大事に大事に使っています。」
「この丸い形で、お入れになるものは
すべて入りますか?」
「もちろん大丈夫です。
でも私は荷物が多いので、
あまり消耗させないように、と
これを大事に使っていたわけです。
とても軽いので、
きっとずっと長く
持つことができると思いますから。」
複数個を使いまわしていただくことで、
一つひとつのバッグの寿命は、
比べものにならないくらい長くなります。
中身のお写真を撮らせていただきましたが、
たしかにみっちりとお荷物が入っています。
これだけ荷物が入るバッグでも
見かけからは程遠い軽さですから、
相当な年齢までお持ちいただけると思います。
でも、どうぞお若い今のうちから
どんどんお使いくださいね。
お会いするたび
目指すゴールに近づいていくクライアント。
生き生きとした瞳と表情に
お会いすると、
私どもももう少し頑張ろう、と思います。
それにしても、このように
以前お作りしたものを見せていただくと、
みなさまがご自分の分身のように
思ってくださる、
製品自体の幸せにも気づきます。
ありがとうございます。

複雑ながま口小銭入れ付き二つ折り財布 30107
2023/03/22「このキャッシュレス時代に
がま口財布を探さなくてはならないって、
まったくどうした話でしょう?」
と言いつつ
「別のタイプもいくつか買いましたが、
やっぱりこの財布が良いのです。
他のを使うと、ストレスを感じます。」
クライアントが
説明のためにお持ちくださったのは、
下のお写真の右側にある
黒い紙で作った試作品。
「現在の見本財布に
もっと機能が欲しいと思ったのですが、
どうやって説明して良いかわからなくて
紙で作ってきました。」
すばらしい発想で、ありがたいことです。
おかげさまで
ご相談はあっという間に進みます。
また、ご来店前に
メールでお問い合わせくださったので、
「がま口財布は希望の寸法金具を探すのが
第一関門で、
もしなければお作りできない場合も
あります。」
とお書きしましたら、
ご自分で金具を探し、お買い求めくださり、
持ち込んでくださいました。
それを愉しんでやってらっしゃるのも
わかりまして、感謝感謝です。
この方のご職業が
ものを作る仕事に関係しておりますから、
金具だけでなく、いろいろな説明も
あっという間にご理解くださいました。
見本財布と同じ幅の金具が
よくぞあったものだと思いますが、
やはり少しサイズの違うところがあり、
そのために
全体サイズは少し大きくなりそうです。
それを快く受け入れていただき、
今回の製作に至っています。
お受け取り時に
「いやあ、
どこまで思ったとおりできるかな、
と、多少は思う気持ちがありましたが、
完璧に作ってくれましたね!」
とおっしゃってくださったのは、
ほんとに嬉しい反応でした。
出来立てで、まだピンシャンしていて
硬い革の感じですが、
使っていくことで
どんどん柔らかく馴染んで行きます。
そうすると、サイズも小さくなってきます。
「そうですか、小さくなるんですか。」
嬉しそうなお顔が忘れられません。
がま口財布の製作には
さまざまな落とし穴が必ずありますが、
これも例外ではありませんでした。
納期は少し過ぎてしまいましたが、
こういうストレートな
嬉しい反応をいただけますと、
心から「良かった…」と思えるのが
技術者です。
お礼のメールまで頂戴し、
ありがとうございました。
何かあったらいつでもご相談ください。

キャッシュレス用カード入れになった定期入れと新しいコンパクト財布
2023/03/20久しぶりのクライアントが
おいでくださいました。
「この定期入れを作ってもらってから
在宅勤務になって
定期入れを使う機会が少なくなったんだけど、
生活がどんどん変わってきたら
キャッシュレスカード入れとして
すごく便利に使えることがわかりました。
そうしたら、小さな財布が気になって…
いまは札入れと小銭入れを分けているので、
それが面倒になってきました。
それで他社も併せて探していたら、
御社のこれが気になって。」
お作りした定期入れの現物を拝見しますと、
何とよく革を育ててくださったことか…
ぴかぴかの若々しい風貌をしています。
「表面と裏面で触り心地が違うから
(表面にはポケットをお付けしました)、
手で触ればどっちの面かがわかります。
そうすると、表面の内側に交通系カード、
裏面の外ポケットには
キャッシュレスのカードを入れてあるので、
改札を通る時はこっち、
キャッシュレス決済の時はこっち、と
ぱっと扱えるのが便利なところです。」
真ん中のパタパタするパーツもいれて、
合計6枚のカードを別々に入れられる
定期入れとしてお作りしましたが、
強い磁気カードである交通系カードとも
入り混じずにお使いいただけているようです。
良かったです。
「だから
財布を小さくしたくなりましたね。
この定期入れを使い出してから
財布にはカードは3枚しか入ってないし、
小銭入れを別に持つのもイヤになりました。」
「定期入れはなるべく小さく作って欲しい
というご要望に沿ってお作りしてますから、
最初はカード入れがきつかったと思います。
よく使いこなしてくださいました、
ありがとうございます。
革の性質を知らない方でしたら、
ここまで小さなサイズでお作りすると、
馴染むまでに使わなくなってしまう方も
いらっしゃるほどの、ギリギリサイズです。
長いお付き合いをいただいてますから
たぶん大丈夫と思ってましたが、
嬉しいですね!」
「これはほんとに完璧なサイズです。
たしかに最初は硬かったですし
全体的にぼわっとした膨らみがありましたが、
これは絶対良くなる、と思って使いました。
今はこんなに柔らかく、
小さくなりました。
通勤が無くなったことで
馴染むまでに
いつもよりお時間かかりましたけどね。」
上のお写真はヨコ面を撮ったものですが、
磨き仕上げもとても美しいままで、
真ん中のパーツを
少しだけ内側に入れ込んでいますから、
収まりもとても良いわけです。
それがこちらのクライアントの
美意識の高さでした。
作った側からしますと、
末代まで語り草になるくらいの大変さでした。
下のお写真を撮った理由は、
3枚のカード入れが底のラインで
ピタリと揃っているから、です。
この製作方法でボトムラインを揃えるのは、
至難の業です。
そのような製作物でしたから、このお品は
アトリエで技術者たちに見せられました。
みんな一斉に
「きれいに育ててくれましたねえ。
新品の時よりずっと良くなってます!」
と驚きの声を上げたほどです。
というわけで、話に花を咲かせながら
「他のコンパクト財布も気になったですよ、
おまけに店頭だと
ショップに出てないものも
たくさんありますね。」
いくつもの財布を店頭でご覧になりながら、
ついにお決めになったのは
この新定番でした。
「それぞれの特徴を
店頭で説明していただくと
よくわかりますね。
同じように見えてお値段がなぜ違うのか、
私たち素人には全くわかりませんが、
こうして説明していただくと
どこが手間がかかるか実際によくわかって、
だからそういう形になるんだ、
そしてそこがこの製品の特長なんだ、
なるほど、と納得します。」
シンプルに見えて一番手の込んだお財布
をお選びになったので、
ご説明した内容を愉しんでくださいました。
このたびもありがとうございました。

オーダーメイドバッグの良さ 30111
2023/03/17身の回り品に
上質な品々をお持ちのクライアント。
当店では、8年ほど前
長財布と小銭入れをお持ちくださったのですが、
「気に入って使っています。」とのこと。
きれいにエイジングしたヘビ革の小銭入れが
すばらしく輝いています。
ありがとうございます。
「今日、じつは
他のお店へバッグを見に行ったのですが、
そこがやってなかったので
気になっているバッグのあるこちらへ
来ることにしました。」
こういうのがほんとのご縁というのでしょう。
クライアントが気に入ってくださったのは、
別名をマットーネと言う
エレガントで格の高いバッグです。
格が高くても、疲れずにお持ちいただけます。
このマットーネは、日本には
エグゼクティブの方にお持ちいただける
女性用のバッグがなかなかないので、
それを意識してデザインしたバッグです。
1点ものでお作りした製品は
ちょうど売れてしまい、
現物をお見せすることは出来ませんでしたが、
ちょうど、デザイン違いで同じような仕様の
ダミーバッグがあったので、それを使って
大きさ確認をしていただきました。
これもまたセレンディピティです。
「ひとつ目なので
何にでも合う色が良いです。」と
ヌメのダークブラウンをお選びになりました。
それがお写真の本品です。
お色は控えめですが、クライアントからは
「でも、決して地味ではありませんね、
しっかり主張しているデザインです。
私はフタのカットが気に入りました。」と
ご感想をいただきました。
気に入っていただけて嬉しいです!
お渡しの時、いろいろお話ししてましたら、
「ここへ来る前、ブランドにもいくつか寄って
候補製品を見てきました。
わたしは
Hで買うのを止めて、このお店へ来たんですよ!
どのH店舗へ行っても良い革がないとかで、
革の色にあまり良い物がありませんでしたし、
それだけの金額のものなのに
自分の使いやすいポケットではないし…
それで、あ、オーダーしよう、
と思ってこちらへ来たんです。」
くクライアントは
いたずらっぽく笑って、こうおっしゃいました。
「自分が納得するものを
買いたい、と思います。
ブランド名や、みんなが持っているから、
という理由ではなく、
使いやすくてステキだから、ということが
私にとっては大事です。
道を歩いていて
同じバッグを持っている人に出くわすなんて、
ちょっと耐えられませんね。」
「それにこのバッグ、
お弁当を真っ直ぐに入れられる、って
良いですよ。」
革のお手入れについてお話ししましたら、
「ヘビ革でよくわかりました。
たしかにヴァセリンは良いですが、
付け過ぎてはだめですね。
最初、ちょっと付けすぎたことで
それがわかって…
そういう意味では、革には
人間の自然の手あぶらが一番いいと思います。」
観察力のあるクライアントですから、
よく観察をすることで
最高のお手入れ方法にたどり着いています。
ヴァセリンは手が乾いているな、と感じたら
ハンドクリームのように付けて、
それ以上はヴァセリンを足さずに
手で革製品を撫でてあげる、
という使い方で十分です。
今回、こちらのクライアントのおかげで、
新しいマットーネが誕生しました。
持ち手のデザインを変えたのです。
鋭いアドバイスをありがとうございました。
どうぞ長くお使いください。
そのうちどこかで、
革の育ち方をお見せくださいね。




























